ブレーカーが落ちた時の対処法

夏のこの時期、雷や大雨の影響で増えてくる停電。
地域の停電とかで無ければ、多くの場合はブレーカーを入れ直すことで復旧すると思います。

では、自分の家だけなのに、ブレーカーを入れても復旧しない場合や入れてもすぐ落ちる、そもそも入れることができない等の場合はどうすれば良いのか?その対処法をご紹介します。

原則として、復旧しない場合や繰り返しブレーカーが落ちる場合は、何かしらの異常が発生している状態です。
その場合は、火災や感電等の事故が発生する場合があるので、契約している電気事業者や管理会社などに必ずご相談ください。(多くの場合、夜間でも緊急窓口が用意されています)
※当記事は一般家庭を想定しております。

目次

ブレーカーの役割と種類

ブレーカーは安全装置の役割を担っていて、電気の使い過ぎ、漏電、ショート等の異常が発生した際に自動的に電気を遮断することで、事故を未然に防いでいます。

ブレーカーは大きく分けて、「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー」に分かれています。

アンペアブレーカー

アンペアブレーカーは住宅全体の電気を管理するブレーカーです。
電気事業者との契約によって、契約アンペア数が定まっていて、それを超えるとブレーカーが落ちて、住宅全体で電気が使用できなくなります。

アンペアブレーカーはスマートメーターが設置されている場合、分電盤内に存在しない場合があります。
※スマートメーター自体にアンペアブレーカーの機能が備わっているためです。

漏電ブレーカー

漏電ブレーカーは漏電を検知すると、電気を遮断するブレーカーです。
各ブレーカーの中でも特に重要なブレーカーと言え、このブレーカーが落ちると住宅全体で電気が使用できなくなります。
また、落雷による影響を受けるブレーカーでもあります。

安全ブレーカー

安全ブレーカーは各部屋やエアコン等の専用コンセントへの電気を管理するブレーカーです。
対応する各部屋や専用コンセントで電気を使いすぎたり、ショートが発生するとブレーカーが落ちて、その部屋や専用コンセントの電気が使用できなくなります。

ブレーカーが落ちたら

落ちたブレーカーによって、原因と対処法が異なります。

アンペアブレーカーの場合

アンペアブレーカーが落ちる主な原因は、電気の使い過ぎです。
原因となった電化製品を特定して、電源をOFFまたは電源プラグを抜きましょう。

電化製品が特定できない場合や、そもそも消費電力の大きな電化製品を使っていない場合などで復旧できない場合には、契約している電気事業者や管理会社などに相談しましょう。

また前述の通り、スマートメーターが設置されている場合かつスマートメーターのアンペアブレーカーを使用されている場合、通常は10秒後に自動的に復旧されます。
なので、その場合にはすぐに原因となった電化製品の電源をOFFまたは電源プラグを抜きましょう。

漏電ブレーカーの場合

漏電ブレーカーが落ちる主な原因は、漏電の発生と落雷の影響です。

漏電ブレーカーが落ちて復旧できない場合(漏電発生の可能性が大)には、必ず契約している電気事業者や管理会社などにすぐに連絡しましょう。
漏電発生が事実の場合、火災や感電等の事故発生に繋がる可能性があり、素人が迂闊に触ってしまったり、放置したりするのは大変危険だからです。

すぐに対応してくれる場合や連絡が取れる場合は良いのですが、時間がかかる場合、一時的にでも電気を使用したい場合があると思われます。
そこで漏電発生場所を特定して、それ以外の場所だけ電気を使用できる方法をご紹介します。

繰り返しになりますが、漏電ブレーカーの操作を不用意に行うと思わぬ事故を招く恐れがあります。
そのため、下記操作は自己責任の元で行ってください。
電気事業者や管理会社への連絡を最優先として、操作を行う際にも電気事業者や管理会社の指示の元で行うことが大事です。

  1. すべてのブレーカーを落とします。
  2. アンペアブレーカーと漏電ブレーカーをON(入)にします。
  3. 安全ブレーカーを一つずつ、ゆっくりと順番にON(入)にしてきます。
  4. ある安全ブレーカーをON(入)にして、漏電ブレーカーが落ちれば、その安全ブレーカー(部屋または専用コンセント)が原因と判断できます。(複数箇所漏電の場合もあるので、必ず全部の安全ブレーカーを確認しましょう)

しつこいようですが、あくまで一時しのぎの方法です。
必ず契約している電気事業者や管理会社などに連絡しましょう。

安全ブレーカーの場合

安全ブレーカーが落ちる主な原因は、対応した部屋または専用コンセントでの電気の使い過ぎもしくは電化製品のショートです。

コンセントに繋がっている電化製品の電源プラグをすべて外してから、安全ブレーカーをON(入)にします。
安全ブレーカーが落ちないことを確認してから、外した電化製品の電源プラグを一つずつコンセントに挿し直して、電源を入れていきます。

特定の電化製品で安全ブレーカーが落ちる場合、ショート(故障)が考えられます。
特定の電化製品ではない場合、電気の使い過ぎが考えられます。

電化製品が特定できない場合や、そもそも電化製品を使っていない場合などで復旧できない場合には、契約している電気事業者や管理会社などに相談しましょう。

まとめ

ブレーカーが落ちる原因の多くは、電気の使い過ぎや落雷の影響など一時的な原因であることが多いです。
しかし、ブレーカーが頻繁に落ちる。規則的に落ちる。入れ直すことができない。等、少しでもおかしいなと感じましたら、その後は操作しないようにして、契約している電気事業者や管理会社などに相談してください。

また、ブレーカーを入れ直す際など操作される場合には、明かりの確保等安全対策をしっかりしてから行いましょう。

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